おっぱいが出る仕組み

 

妊娠中は赤ちゃんを育てるためのホルモンがでていましたが、お産後は、赤ちゃんの為に、おっぱいを作るホルモンがでるように変わってきます。
母乳の為のゴールデンタイムは、お産後1週間といわれています。
その時期に、頻回な授乳や乳頭の刺激によって、ホルモンの量をアップするようになっています。
授乳をすることで、プロラクチンとオキシトシンのホルモンの値が上昇しますが、
授乳時間が長く空くと、この2つのホルモンの値が徐々に下がって行きます。
お産後2~3時間おきに赤ちゃんにおっぱいをあげることになりますので、身体の疲労を早く回復させることも必要です。

【プロラクチン】
プロラクチンは、乳汁分泌の開始と維持に必要なホルモンです。
血中プロラクチン濃度は、分娩直後に最高値を示し、その後はゆっくりと低下するのですが、あかちゃんがおっぱいを吸うことにより一過性に上昇します。
産後1週間で、血中プロラクチン濃度は、分娩後の50%にまで低下するのですが、赤ちゃんがおっぱいを吸うことにより上昇します。
授乳していないと産後7日間で非妊時レベルまで低下します。授乳回数が多い方が血中プロラクチン濃度が高く、24時間に8回以上授乳していると次の授乳まで濃度が低下するのを防いでいます。
【オキシトシン】
オキシトシンは、吸綴によって放出され、乳管の乳汁を押し出して射乳反射を起こさせます。
【レセプター】
プロラクチンは、それを受け取る専用のレセプターがないと、母乳を分泌させることができません。レセプターというのはプロラクチンというボールをキャッチするグローブのようなもので、レセプターがプロラクチンをキャッチすることで初めて母乳を作るという指令が出るのです。十分な母乳を作るためには、ボールとグローブの数が重要です。
産後1週間の頻回授乳は大変ですが、その時期にレセプターをたくさん育てておけば、十分な量の母乳を生産し続けることができるのです。

母乳育児は、赤ちゃんだけでなくお母さんにもたくさんのメリットがあります。